人外絡みグロ耐性なしの俳優推し舞台オタクが推しにひかれて進撃ミュ観に行ったらめちゃくちゃ楽しかった話

どこぞのラノベかというタイトルですが進撃ミュ想像以上に良かったという感想
当方エレン役の岡宮来夢くん推し原作未履修、ミュ観劇の為にアニメ1期と原作最終話までのネタバレでふわっと履修してきただけのドにわかですので、原作ファンの方には至らない点があるかと思いますがご容赦頂けますと幸いです。(原作履修は私の耐性的に難しく…お許しを)


以降ネタバレと推しへのクソデカ感情とやや厳しめ意見も含みますので、大丈夫な方のみ読み進めて頂ければと思います。
また書かれているものは全て私個人の所感に基づくものですので、ご意見等あるかと思いますがご了承くださいませ。

 

始めに

 

まず情報解禁された時嬉しさ半分、不安半分という感じでした。というのも世界的に人気もあり熱心な原作ファンの多い作品で必然的に皆様からの評価が厳しくなるだろうというのに加え、先の夏にチケ戦でも演出でも混沌を極めた某ステがあったので……
演出・脚本・音楽・歌詞の制作陣を見て大コケはしないだろうなという最低限の安堵はありつつ、チケ譲渡ツイやリセール・一般発売の状況、他作品以上に宣伝に注力している様子を見て、(あ、思った以上にチケットの売れ行き芳しくないんだな……)という裏事情が薄ら透けて見えたので正直不安の方が大きかったのは事実です。まぁそうなった複合的な理由もなんとなく察しはついてるのでそうだろうなという感じでしたけども…
とりあえず盛り上がらなくてもいいから某ステみたいな炎上をしないで全員怪我なく無事に無難に終わってくれればいいという思いでした。(最前列追加販売は炎上案件だと思いますが)


いざ初日の幕が開いたので現地や配信で観たフォロワーさん達の感想をネタバレ踏みすぎない程度にそれとなく漁ってみた。…あれ、なんか結構高評価?いやでもオタク推し贔屓の色眼鏡かけがちだからそこまで期待上げずに…え、原作勢の方々からの評価も悪くない……だと?!なんかリピチケの話も結構聞くな…?!これはちょっと…期待してもいいやつですか…?


そして迎えたMY観劇日、大阪千秋楽。様々な感情でこれまでとは異なる緊張を味わいつつ着席しいざ開演―――
………めっっっっっっちゃ楽しかったな?!え、過去ないぐらい興奮冷めやらぬ自分がいるんですが?!

進撃ミュ、めちゃくちゃ楽しーーーーーーーー!!!!!!!

 

 

演出などメインキャスト以外の諸々

脚本

まず何より脚本。私が敬愛する故某有名劇団創設者の言葉を借りるなら、「作品の出来は脚本で8割決まる」んですよ。(※正確には「演劇の感動は『八割が戯曲の文学的要素』から生まれます」を私なりに解釈したもの)それぐらい脚本って超重要で。
何故なら演出や役者の不出来はフォローのしようがあるけど、脚本だけはどうにもフォローしようがないので。どんなにいい演出や役者つけても脚本がダメだともうどうしようもないんです。だから脚本がどう原作を纏めるかで舞台作品の評価のほとんどが決まると言って過言ではないんですよ。
そして今回の脚本。
畑先生ありがとうございますっっっっっっっっっ!!!!!!!!!!!!別作品で8巻強の内容を2時間に纏めた手腕は流石だった!!!!!!!!!

登場人物も多ければ人間関係も世界観も複雑かつ重厚なストーリーをよくあの尺と人数で纏めたなと感服の限りでした。幹部組3人で他の上官たちの置き換えをしたり、原作勢の方々にはきっと少し強引に感じる部分もあったかなと思うんですが、個人的には違和感なく最後まで話が入ってくる構成で良かったと思います。巨人組の104期3人は名前付きキャストとしてはいなかったけど存在は仄めかされたので、ワンチャン続編制作となっても如何様にもできる設定と展開で上手い…!と膝を叩いておりました。

 

歌詞・音楽

歌詞と音楽も作品の世界観に沿うようにしっかり作り上げてくださっていたので、より深くこの世界に没入する事ができました。歌詞の三浦さんは原作の台詞を上手く歌詞に組み込みつつオリジナルで補完するのが上手い方という認識で、今回もそれが遺憾無く発揮されていたなと思います。

音楽のKEN THE 390さんはラッパーというイメージが強くどういうテイストで来るのかなと思っていた部分はあったのですが、ラップ調も入れつつ重厚感や疾走感、時には透明感もある音楽の数々で良かったなーという感じ。
1点挙げるならラップベースで結構早口な曲も多かったから、原作知識がある程度ないと聴き取りにくかった所がままあるかなという部分。ただこれは観客側の知識という解像度にどこまで委ねるかという匙加減の部分でもあるので、今回はこの方向性で行くと決めた制作陣の姿勢を私は支持したいなと思う。

 

演出

そして演出。各種インタビュー等でマンパワーを大事にしたいと言ってくださっていたので、映像演出とどう組み合わせて来るかなと思ってたら……最高でした。素晴らしかった。

まず開演前の場内アナウンスの演出から良かった。アナウンスの終わりが巨人の足音にぶつ切りされる演出で、幕が上がる前から進撃の巨人の世界に誘うとて良い導入になっていた。
冒頭で巨人たちが出てくる場面。コンテンポラリーダンスのような身体の柔軟性を活かした独特な動きで、巨人の得体の知れなさ、気味悪さというのが言葉なくして雄弁に伝わってくるようで。そして映像として登場した巨人も冒頭の巨人ダンサーズの方々が演じている姿を実際に収録して使っていて、実物と映像で上手くリンクされていてリアリティをより感じられるいいアイデアだなと思って観てました。これがCG合成巨人だったら多分私観た瞬間にシラケてましたね…。破壊された街等の背景映像はCGだけど、そこに生身の人間が演じた姿が組み合わせる事でリアリティがあった。だからこそ市民たちが犠牲になる場面やカルラが捕食される場面、34班が壊滅に追い込まれる場面等の恐怖や嘆きの演技に説得力があったんだろうなと。
あと舞台って「想像しなくてもいい」のがいい所の1つだと思ってるんですよ。今回実際に人間が食われる場面は、映像巨人を使って照明やスモークで役者を消す事で表現するスタンスで。その瞬間の血飛沫や咀嚼の映像はあるけど、「食われた人間がどんな状態になっていたか」は目に見える形での表現をしていなかった。そこに私は救われた。イラストや映像だとダイレクトな表現をされるから否が応でも目に入れざるを得ないんだけど、舞台ではそれがないから観客の想像力に委ねる。その表現から何を想像して想像しないかってのは、観客の自由なんですね。手足首が飛ぶとか血飛沫ブシャーとかは平気だけど人外が絡むというその一点において苦手な私は、想像しないという選択肢があったおかげで最後まで目を背けること無く観ることができました。これは舞台演出に感謝の思いです。
超大型巨人やエレン巨人は物理的な巨人として登場させたのも、他の巨人たちとの差別化ができて良い演出だったなと。巨大な顔と手だけで演出された超大型巨人はその強大さを体感できたし、パペットとして全身を黒子の皆様が操ったエレン巨人と鎧の巨人は、その機動力とパワーを納得させられる存在になっていた。
そしてそこに融合された映像演出。これが本当に上手かった。某アラウンドな劇場とか円盤だとかで映像と役者の芝居を組み合わせた演出は過去にも観てるんですが、あまり良かった記憶がないんですね。映像作品と違ってその場で合わせるから、上手く合わせないとどうしてもリアルな役者とフィクションの映像との乖離を感じやすいんですよ。この合わせるってのが、コンマ数秒ズレるだけで違和感となってしまう。かといって役者が合わせに行き過ぎてしまうと、映像の方がメインに見えてしまって芝居が立たない。役者の存在感がないとそもそも映像の迫力に負ける。そうなるととても、ままごと感が増してしまうんですよ。言葉を選ばずに言うと。このバランスがめちゃくちゃ難しくて針の穴を通すが如く超繊細な作業が必要な訳で。
この進撃ミュ、いくつか惜しかった点はあるものの総じてとても上手かったんです。映像の方を全てCGにしなかったのも効いてるけど、タイミングがもうバッチリで。合わせてる感がほとんどなかった。いい意味で映像を気にせずキャスト・スタッフの皆様が動いているように見えたのがとても良かった。それが相まって、本当に映像と一体となって場面を作り上げているように見えて非常に素晴らしかった。映像とリアルな役者の芝居・巨人パペット・ワイヤーアクション。その全てにおいてキャスト・スタッフの皆様がタイミングを全身に叩き込んで来ているのがよく分かる動きをしてくださっていた。舞台がナマモノである以上、その回のコンディションで多少ズレることはあるけど、大きな違和感を感じなかったのは皆様の練習の積み重ねのおかげだと思える演出でした。皆様に最大限の賛辞をお送りしたいです。

 

ダンス

今作のもう1つの見所がダンス。特に統率された大人数での群舞が本当に秀逸。統率された軍隊をこれ程見事に表現した作品が未だかつてあっただろうか。あのキレッキレの動きをあそこまで合わせるには物凄い練習量があったんだろうなと。フォーメーション見るとなんとなく苦手っぽそうな方々は目立ちにくい場所にいるんだけど、それでも全く悪目立ちすることは無く。中にはダンスを専門としてない方々もいるから合わせるのは本当に大変だったはずだと思うんです。それを開幕直ぐからあのレベルで合わせてきてるの本当に素晴らしい。あの迫力は映像でも勿論なんだけど、劇場で足音や振動と共に観ると本当に大迫力でした。

 

Blade Attackers

そして何よりもBlade Attackersの皆様マジで凄い。素晴らしすぎる。各種舞台作品観る度にメインそっちのけで観ることだってざらにあるぐらいアンサンブルの皆様のお芝居やダンス観るの大好きオタクなんだけど、これまで見てきた中で1番と言っても過言ではないぐらいレベルが高かった。というかなんなら所々メイン食ってましたよね?レベルで皆様方が主演ですの勢いでしたマジで凄かった……。
Attackersの皆様の中でも各種分野に突出した方々がいらっしゃるから、その方たちの実力を存分に披露するような見せ場があったのも楽しかった。いわゆる王道ミュージカル作品ではそういう演出って見かけなくて、一種のショーのような演出が斬新で面白かった。その見せ場の中でも引けを取らないぐらいその他方々もレベルが高くてですね…歌なら歌、ダンスならダンス、アクションならアクション、という感じでそれぞれのプロフェッショナルを集めるのがよくあるパターンなんだけど、Attackersの皆様、歌もダンスもアクションも(とてもハイレベルな)一定ライン以上で揃えていらっしゃって…皆様の並々ならぬ修練の賜物だと思うんだけどそもそもキャスティングした制作陣、どこからそんな逸材を…?!
個人的MVPはミーナ役も務めたMARISAさん。市民コーラスのソロで劇場最奥まで突き抜けるかのようなあの声量と美声に全て持ってかれた…しかもあのトップ娘役でいらした舞羽美海さんの素晴らしい歌唱と並んでも引けを取らない!!!凄い!!!!歌唱力異次元過ぎる!!!あなたが優勝!!!!!

はい、歌の上手い人が大好きです、私。
あとはトランポリン使って壁登りしながら壁上で無限ヘッドスピン決めるあの場面とか、もはやそっちがメインになってて手前で何してたっけ…ってなってたんだけど、幹部組が104期生視察に来てたシーンだったのね(ダイジェスト見て思い出した)。壁登りトランポリンも無限ヘッドスピンもそれ、バックで同時に見せていいレベルの技術じゃねぇ〜!個別にお金払うレベルなんだわ。あそこは演出的にそれで良かったのだろうかという思いがあるのだけど…後ろの方々を見せるならそれだけの方が良かったのでは?とか、手前の芝居見せるなら後ろはもっと抑えた方が良かったのでは?と色々思っちゃうんだけど、私は演出家ではないので分かりませぬ…解散!!教えて植木さん〜〜〜〜!!!
あと所属兵団決める場面でのエレンの大演説、意外とサラッと終わってしまったな…?という印象だったんだけど皆様どうでしたかね…なんかあんまり説得力を感じなかったというか、あれでは調査兵団に入る!!!って皆の意識を変えられないかな〜?って思ったんだけど。演出の問題なのかそれとも来夢くんの歌唱力の問題なのか。東京の配信で確かめたいと思います。

 

改善希望点

あとここは改善して欲しい!って思ったのはスモーク。終盤のエレンとアルミンのデュエットで焚かれるあのスモーク。役者見えねぇーーーー!!あそこは2人の芝居が見所のはずなので!東京では!修正求む!!他には巨人化解けて意識朦朧のエレンがスモークの中から現れるあそこ(だったはず記憶がやや曖昧)。私が観た回だけならいいんだけど。上手舞台セット端からシャッと出てスチャッとスタンバイする来夢くんのシルエット丸見えだったけどあそここそ隠さなくて良い?くる民(※来夢くんファンの名称)的には推しシルエット見えて大興奮だったけど。まぁ色んな都合もあるかと思うからこれ以上言及するのはやめておきます。


ここまでそこそこ書いてきて推しの事ほぼ触れてないやばい。なんならメインキャスト陣の話ここからなんだけど。という訳でお暇な方はもう少しお付き合いくださいませ。

 

メインキャスト陣

イェーガー家・兵団・リーブス

ディモ・リーブス。冨田さんキャスティングされてるからどっか他に絡ませる予定でもあるのかと思ったらマジであの一瞬しか出てこなかった。あの一瞬の為だけにキャスティングしたの…?ぶっちゃけAttackersの誰かに兼役してもらっても良かったレベルの出演時間なのに正気か?とは思ったけどあの一瞬でキャラクター性に説得力を持たせてミカサをカッコよく見せる為に正解でした。冨田さん流石です助演男優賞モノでした。


キース・シャーディス。でっっっっっっっか脚長っっっっっっっっっが!!!!!!!物理的な存在感半端なかったっす……。あれで威圧されたらビビるどころじゃねぇです。そりゃあの言うこと聞かねー個性闇鍋な104期生も従うわ…となりました。


ハンネスさん。序盤の酒癖悪いだらしねぇオッサンから巨人襲来時の漢気と弱さ、エレンたちを見守る優しいまなざしまで演じ分けが素晴らしかった。流石でございます村田さん。カッコいい所もダメな所も愛せるハンネスさんでした。


グリシャパパ。いよっ待ってました唐橋さん!エレンの運命を握るキーマンとしての存在感、秘密を抱えているミステリアスさ、どこか得体の知れないオーラ。短い出演時間で流石のお芝居でございました。稽古場でのかわいいエピソードも含めて推せるみんなのパパ最高です。
あと序盤、100年振りの巨人襲来シーンで食われるウォール教の司祭やっていらっしゃいましたよね??あそこの狂信的なお芝居も見事でございました。


カルラママ。宝塚OGの皆様方には様々な作品でお世話になっておりますがこの度も期待以上のものをお見せ頂きただただ感謝でございます……。捕食される場面、本当に圧巻でございました。吊られた状態で発声するの、地面で踏ん張れないからめちゃくちゃ難しいんですが声がまっったくぶれないんですよ。本当に凄いんですよ。エレンとの掛け合いシーンだったけど完全に推し食われてましたね…母は強し。あそこは正直ほぼカルラママしか観て聴いてませんでした。私意外とどの作品でも死ぬ瞬間の場面では泣かない方なんですが(むしろ死後残された者が故人を偲ぶ場面で泣きがち)、歌が素晴らしすぎて涙流す寸前までいきましたわ……。強く美しいお母様をありがとうございました。

 

104期同期訓練兵

コニー。ちっちゃくてすばしっこくてちょっとおバカな愛されるコニーがそこにいました。おバカなキャラに振りすぎず、ちゃんとコニーの身体能力の高さや優秀さも感じられるお芝居で良かった。でも抜けてる所はちゃんと抜けてて自然に笑いが起こるようなコニーで良かったです。


サシャ。おい、同期の男共なんでこんなに可愛い彼女をほっとくんだお前らの目は節穴か?!私が同期なら即落ち&アタックしてるが?!レベルで可愛かった………。しかも身体能力もエグい……。そして蒸かし芋の場面の舌打ち、間も言い方も表情もめっっっっっっちゃ最高でした。戦闘時の怯えを抱きつつ果敢に挑もうとする姿もサシャそのままでした。先に観てきたフォロワーさん方が揃ってサシャ可愛いって言ってたの良く分かりましたサシャ可愛かった…


マルコ。スタイルも顔も運動神経も人間性もいいただのイケメンがそこにいた…。アニメで見た時ちょっとオドオドしたり地味な感じとかあって序盤に死んじゃうし、正直あんまり気にしてなかったんだよね…ごめん。でも今回の泰江マルコで彼の人柄や周りからの信頼、福澤ジャンとの絆をよりしっかり感じられて好きになりました。マルコ、お前本当にいいやつだったんだな……。ラスト全員でのダンスで1人だけ訓練兵装備のままなの、物凄く胸が締め付けられる思いでした。マルコ、死ぬな…………


ジャン。あの福澤侑くんがキャスティングされた時点で期待しかしてませんでした特にダンス。いやぁ〜本当に良く踊る踊る!主演差し置いてセンターで踊る権利があなたにはある。もう納得&迫力のダンスでした。1人だけ上手すぎて目立つレベル。素晴らしすぎて私の貧相な語彙力では語り尽くせないので皆様配信でもいいから観て。ほんと観て。皆様がジャンに惚れて帰ってきたのもグッズのレートが高くなったのも納得。福澤ジャン最強。スタイルや微妙にやる気のなさそうな感じもジャンって感じで良かった。あと原作勢の方々が綺麗なジャンって言ってた意味が分かりました。妙に腹立つ嫌味な成分薄めの結構良いやつなジャンでした。そこはもう少し嫌味な感じあってもいいのかな?とは思ったけど、東京ではどんな加減で来るのか楽しみにしてます。

 

幹部組

ハンジさん。はわゎカッコいいおねぃさんがおる好き…。抑えきれないダダ漏れな色気ヤバい。知ってました?美人の度が過ぎるとどうなるか。イケメンになるんですよ。それを惚れずしてどうしろと。訓練兵向けの巨人講座で楽しそうにわちゃわちゃちょっかい掛けてる姿可愛い。美人とイケメンと可愛いは同居するんですねぇ…。締める所はキリッとクールになるし切り替えのギャップで風邪ひく…すげぇハンジさんかっこよかったです眼福…。


エルヴィン団長。私如きの心臓でよろしければ!いくらでも捧げます!!捧げさせてください!!!もうね、歌が違うんですよ。1人だけ発声からして違う。立場的にアクションは無く本当に歌だけで団長という存在を確立させる必要があるんですが、圧倒的な歌唱力で有無を言わさない存在感がそこにはありました……。あのですね、声の振動がビリビリ伝わって来るんですよ。本当に。あの声で自分の身体が振動してるのが分かるのよ。これはぜひ劇場で体感して頂きたい。間違いなく貴方様が調査兵団団長でございます。あの異次元の歌を聴いてしまったら納得する以外の選択肢はない。キャスト発表の時点で期待と覚悟はしてたんですがもう瞬殺でした。歌の上手い人に軽率に惚れるんですが秒で落ちました。もうあれだけでチケットの元取れる。凄い。本当に凄い。語彙力は溶けた。


リヴァイ兵長。ワイヤーアクション、ダントツで上手い。マジで人類最強の男でした。大野エルヴィンがで魅せるなら松田リヴァイはで魅せるタイプ。魅せ方がエルヴィンとリヴァイの関係性そのままでめちゃくちゃ良かった。あと大野エルヴィンと並ぶと松田リヴァイ、ちゃんと小さいんですね…良き。
まず開幕初っ端のアクション。世界観にグッとひき込むための演出だけど人類最強の説得力凄い。吊られたまま回転する動きあるんだけど通ったフォロワーさん曰く、回転数増えてるらしく…え、増えてるんですか。増やせるものなんですか(普通は違います)。他の戦闘シーンでもリヴァイの機動力を表現するために街の背景結構なスピードで動くんだけど、ピッタリ合わせてるんですよ。本当にリヴァイ兵長が街の中飛んでるんですよ。吊られながらアクションして姿勢制御するって並大抵の体幹じゃねぇです。本当にワイヤーアクション凄かった。飛んでない場面でも勿論最強の男は健在でした。もう立ってるだけで滲み出る最強オーラ。大野エルヴィンと並ぶと2人とも圧が凄いのなんの。巨人じゃなくてこの2人の圧に殺されるかと思った


全くの余談なんですが幹部組3人の開拓団バイトに全く気付いていなかったの、舞台オタクを名乗る者として一生の不覚…配信で確認します。
そして気づきましたか…そうです、ここまでダラダラ書いてきてまだメイン中のメイン、幼なじみ組まだ触れてないんですよねぇ……ここからです。暇な方はもう少しお付き合いください。

 

幼なじみ組

アルミン。小西くんは舞台や映像の他作品で存じ上げていて、線が細く可愛らしい印象を持っていました。壁走ってたりもしたので運動神経も悪くなさそうだなと。ただミュージカルの方ではあまり存じ上げ無くて歌どうくるかな〜と思ってました。
結論、ちゃんと歌えてた。まだ荒削りな所はあるけどちゃんと声出てた。歌うまで名を轟かせてきた我が推しとちゃんとデュエットできてた。これは公演重ねる毎に上手くなってくパターンですねオタク知ってるんですよ。東京が楽しみです。いざ巨人との戦闘という場面や随所での怯える芝居も良かった。無知で怖がってるのではなく、頭が良くて諸々全て理解してしまっているからこその恐怖を感じているのが伝わってきました。そしてエレンを庇うための演説シーンは圧巻だった……。あの場面は間違いなくアルミン、あなたが主役でした。そこまでの怯えて震えるアルミンの印象があったから、胸張って声を張り上げて魂で叫んでる必死さがより際立っていて。あそこのアルミン、本当にかっこよかったです。


ミカサ。アニメで見た彼女のまんまでした。個人的にミカサには、エレンに重めの執着を持ってるキャラというイメージがあるんだけど、高月ミカサからもそれを感じられて良きでした。ジャンに凄いこと言われてるのに完全スルーしてエレンに言われるまま髪切るって言う所とか、戦闘中混乱したら私の所に来てって言う所とか。そこにミカサの持つ危うさもあって、エレンの死を知ってガスが切れて絶望に沈む場面にしっかり繋がっていた。全体的にトーンが抑えられていたから、感情を爆発させるシーンの芝居も良く生きていたように思う。良きミカサでした。


やっと辿り着きました推しターン。ここまででどうやら1万字弱書いていたらしいです。わー、凄いねー(棒)。という訳で満を持して推し、エレン。まいります。
まず全体的に声の伸びがいつもよりちょっと弱くて迫力に欠けるな、とは思いました。声も2箇所裏返ってたし連日の公演でお疲れかなという感じでした。その後初日立てるかギリギリの状態だった事を知りまして(詳細後述)。それであれだったのか…と思った次第です。東京では少しでも回復して迫力のある歌になってますように…。
そこ以外は基本的に良かった。今作の推しも最高だった。推し、顔と中身に反して過酷な運命背負いがちだから期待してたけど今回の切羽詰まった表情も最っっ高でした。カルラママを助け出そうとする場面の「俺だって逃げたいよ!」の言い方、恐怖と焦りと諦めたくない気持ちと色んな感情が乗ってて胸にくるものがあった。巨人化解けた時の「駆逐してやる……」の目がイッちゃってる表情もまた良くなってて最高に興奮した。
あと気になってたのはダンス。去年の夏しごかれて上手くなってたのは見てるけど、今作は更にプロの中のプロがいる中で同等にしかも主演で踊るってめっちゃプレッシャーだよな…と。でも見たら全然そんな事なかった。また上手くなってた。少なくとも福澤侑くんと並んで踊ってても違和感を感じないぐらいにはなってた。いや普通以上に上手くなってた。めっちゃ練習したんだろうな…。元々リズム感悪くないし関節も先天的な柔軟性持ってるから練習すればもっと上手くなるって思ってるので。東京であのキレッキレダンスが更に進化してるのを期待。
あと今回もガン見しちゃったのがミカサとの出会いの回想シーンで強盗に取り押さえられるあの場面。推しの歌唱力以外でどこが推しポイントかって聞かれたら抵抗する芝居って答えちゃうぐらい好きなんです。マニアック過ぎてごめん。なんかもうね、上手いとしか言いようがないんだけど上手いの。抵抗の仕方がガチ。別作品でその芝居見た時に、原作モノだから展開知ってたはずなのに世界に引きずり込まれちゃって茫然としたぐらい。抵抗の仕方に全く遠慮が感じられないんだよね。勿論芝居だから相手役と入念に稽古も打ち合わせもして自然に見えるようにお互いに工夫してくださってるのは知ってる。でもそれを通り越したガチ感を推しの芝居から感じてしまうんですよ……全身全霊で抗おうとする姿が鬼気迫るものがあってもう本当に大好きで。今回件の場面も頭抑え込まれて脚をジタバタさせる姿とか馬乗りされて首締められそうになってる姿とか、芝居って分かってるのに物凄くハラハラドキドキして(ごめんその半分ぐらいは興奮から来るものですだってああいうシーン、オタク大好きでしょガン見してた人正直に手挙げて)。そのめちゃくちゃ臨場感ある芝居が大好きで今回も見られて眼福でした。あとグリシャパバから逃げる場面もガチで怯えてる感あってとても良かったです。ありがとうございます。
巨人への復讐心からくるブレない言動ってのがエレンのキャラクター性としてあると思うんですが、全体的にとても説得力のあるお芝居でそれを体現してたように思う。声の出し方とか、立ち方とか、何気ない身体の使い方とか。細かなディテールをちゃんと詰めてきてるのがよく感じれるお芝居でした。神は細部に宿る
少し惜しかった点としてはまず、アルミン助けて食われる所の映像とのタイミング。ブレード構えるタイミングちょっと早かったんだよね。ただあそこ、後ろの映像ノールックで合わせないといけない激ムズシーンなのは百も承知です。もうこれは日々振り返りしてタイミング確認してとしか言いようがないので頑張れ、推し。
あと上手く空中姿勢保てなくて同期に聞いて回る場面。う〜〜〜ん!抑えきれない爽やかいい子オーラ出ちゃってるんだなぁ〜〜〜!多分エレンって爽やかいい子系主人公ではないと思うので。今回は仕舞っといて、推し。
そしてここ感じたのは私だけかもしれないんだけど、泣きじゃくって嗚咽する場面で去年春の某金髪頭がチラついちゃったのよね…。なんか泣き方似てるなぁって。まだ経験少なくて難しいかもだけど、バリエーション増えたらもっと魅力的なお芝居になるかな、って思った。

 

最後に

なんか色々書きすぎてとっちらかってるんですがとにかく結論としましては、進撃ミュめっちゃ楽しかったです。正直始めちょっとチケット代高いな…とは思ったんです。そして今年もまた観劇始めでえげつなく人死ぬんか…とも(去年の初観劇は某バナナと魚のやつでしたお察しください)。でもいざ蓋を開けてみたらキャストもスタッフもガチなのが感じられる素晴らしい舞台でした。内容は決して明るくはないし重いんだけど、強大な壁に立ち向かおうとする皆の姿から沢山のパワーを貰う事もできて、また明日から頑張ろうという気持ちになれました。本当にお値段以上のものを観させて頂いた作品でした。こんな楽しい超ハイクオリティな舞台が1回で終わってしまうの超もったいないのでどうか!続編を!お頼み申します!!!!!


これは完全に余談ですが観劇で座ってただけなのに力入りすぎで脚軽く筋肉痛なったしエネルギー消費えげつなくて終演後にフォロワーさんとご飯の相談した時に今めっちゃ肉食いたい気分です!!って言ったら笑われました。

 

 

 

舞台オタクのデカい独り言


以降はめんどくせぇオタクのクソデカ感情を書き連ねたデカい独り言なので読まなくても差し支えないです。ただ持て余したこの思いを抑えきれなくて書きました。
disのつもりは毛頭ありませんが強めの言葉を使った自覚はあるので閲覧は自己責任でお願いします。私なりの推し愛は込めたつもりですが、推しの高評価だけ見たいって方は避けた方がいいかもです。(先述のヤバかった事情を詳しく知りたい方は「」2個目付近まで読んで頂ければ分かります)

 

 


まず歌の第一声を聴いて、(あ、今日ちょっと調子悪いな)と感じたんですね。全体的に声出すの苦しそうだったし音2箇所外すし。終演後ツイートで今まで見た事なかった濡れマスク姿写ってるし。大阪6公演目で疲れてたのかな、それにしてもいつもより悪そうだな…ぐらいに思ってたんですよ。
11日にゲスト出演したコンサートのフリートークにて推しが話した内容がこちら(こちらは行けなかったのでレポによる情報ですが)
「年末に喉潰しちゃって」
………は?
「進撃の初日になんとか間に合って」
………………………………はい?????(クソデカボイス)
推しそんな状態で歌ってたの?????ちょっとお疲れどころのレベルじゃないじゃん何それ聞いてないんだけど???いやそれでよく大阪乗り切ったね???そりゃ苦しくもなるよね??ほんっっとうに心配になるし新年早々過去いち肝が冷えたわよ…………。東京までには多少でも回復して最後まで乗り切って欲しいけど無理はしないで…ほんとに…まだこの後も控えてるからね……。そんな中で頑張ってくれた推しに対して、くる民的にはめちゃくちゃ労わってあげたい気持ちなんです。お疲れ様、よく頑張ったね、無理しないでねって。でも舞台オタクな私としては音を外した事に思う所もありまして。
「一音落とす者は去れ」某有名劇団の稽古場に掲げられている標語なのですが。ミュージカル俳優において音を落とす事が如何なる事か。そういう事なんです。厳しい事を言うようだけど、板の上に立ってしまえばベテランも新人も、好調も不調も、観客には関係ないんです。その瞬間板の上で行われた事が全てなんです。その瞬間いかに良いパフォーマンスをするかが、ミュージカル俳優の評価のほぼ全てと言っても過言では無いと思ってるんです。だから本番に、しかも主演で、2箇所も音を落とした事にかなり思う所があるんですね。板の上に立つと決めたならたとえ不調でもそれを隠し通して欲しい。どんな手段使ってもいいから。それが出来ないなら潔く休んで欲しい。戻って来るまで待ってるから。だから推し、音は絶対落とさないで。頼む。以前ご本人も、役者にとっては複数ある公演の1回でもお客さんにとってはその1回が全てだから、シングルキャストでも長い公演を乗り切れるような力をつけたい(意訳)、って言っていたので。まだその域には遠いね…まぁそんな事はご本人が一番分かってる事だとは思うしただのいちファンが言うことではないのも重々承知ですが。は〜〜!推し、まだまだ伸び代いっぱいあるなーーー!!